プロテインを知らない人はいないでしょう。
しかし、どこまでプロテインを知っていますか?
聞いたことはあるけれど、まだまだよくわかっていないプロテイン。
本記事ではプロテインの基礎知識から、種類や飲み方なども説明していきます。
筋トレを始めたばかり方は特に知っておきたい内容ですので、ぜひご覧ください!
プロテインって何?怪しい?飲んでもいいの?
プロテインは、飲むだけで筋肉隆々になる魔法の粉。
この認識は間違いです。
プロテインはただのタンパク質。
タンパク質をより効率的に摂取できる栄養補助食品の一種。
つまり、肉や魚、卵、大豆などに含まれるタンパク質と同じです。
タンパク質は英語でプロテイン(Protein)と言います。
ではなぜ「タンパク質を多く含む栄養補助食品」=「プロテイン」となったのか?
タンパク質を効率よく摂取するため、他の食品からタンパク質のみを抽出しています。
そのため、「タンパク質のみ」=「プロテイン」と呼ばれるようになりました。
プロテインパウダーとも言いますが、プロテインの方が主流ですね。
プロテインの製造方法
プロテインは牛乳から作られます。
牛乳を発酵させるとチーズができますね。
このときチーズにはならない上澄み層ができます。
この上澄みを乾燥させて、粉にするとプロテインになるのです。
少し豆知識ですが、実は昔はチーズを作ったとき、上澄み層はそのまま捨てていたそう。
しかし上澄み層はとても栄養素が高く、利用方法を考えた結果、プロテインが生まれたのです。
乾燥させたら長持ちし、持ち運びやすく、いいことづくしです。
プロテインを飲むと得られる効果
プロテインを飲むとどのようなメリットがあるのでしょうか?
プロテインの成分であるタンパク質。
まずタンパク質は筋肉の材料になります。
どれだけ筋トレをしてもタンパク質が足りていないと筋肉はつきません。
またタンパク質は、臓器や皮膚、髪、爪など体のさまざまなところに使われています。
よって、体を健康に保つためにもタンパク質は重要なんですね。
筋肉だけでなく、健康のためにもプロテインを飲むと良いでしょう!
プロテインを飲むべき人、飲まなくてもいい人
ほとんどの人はプロテインを飲んだ方がいいでしょう。
なぜなら、現代の多くの人はタンパク質が不足しているからです。
1995年には1日に摂取したタンパク質が、男性は約90g、女性は約75gでした。
しかし、2019年には男性が約75g、女性が約65gと減少傾向にあります。
(国立保健・栄養研究所の調査にて)
食事のタンパク質含有量の減少、過度なダイエット、少食化など原因はさまざまでしょう。
しかし、タンパク質が不足すると生じる問題はかなり深刻です。
筋力が衰えて肥満型になる、体の機能低下などの問題が生じます。
よって、食事からのタンパク質摂取量が減っている現代こそ、プロテインが活躍するのです!
プロテインが普通の食事より優れている点
プロテインからタンパク質を摂取しても問題ないのか。
また、食事と比べて何が良いのか、気になる方も多いでしょう。
ここでは食事と比べ、プロテインが優れている点を説明します。
食事よりもカロリーが抑えられる
プロテインは普通の食事よりもカロリーが低いです。
タンパク質が多い食事で代表的な鶏のささみ。
以下に摂取量とカロリー、タンパク質の一覧を示します。
食品 | 摂取量 | カロリー | タンパク質 |
鳥のささみ | 100g | 105kcal | 23g |
牛もも肉 | 100g | 182kcal | 21g |
プロテイン | 1杯(25g) | 100kcal | 21g |
鳥のささみは100gあたり100kcalで、タンパク質は23g摂取可能。
しかし、普通に食べても美味しくないですし、美味しく調理するのは少し面倒。
では比較的カロリーも少なくて、美味しく食べられる牛もも肉はどうでしょう?
ローストビーフも作れておすすめですが、100gあたり182kcalでタンパク質含有量は21g。
カロリーが少し割高です。
また、鳥のささみと比べて、コスト面でも高くなってしまいますね。
では、プロテインはどうでしょう?
プロテインは1杯25gで、カロリーは鶏のささみと同等、タンパク質は牛もも肉と同じ。
調理する時間がかからず、簡単にタンパク質が摂取できますね。
また、ダイエットをしている方も、カロリーを気にせずに飲めるでしょう。
よって、プロテインがいかに効率よくタンパク質を摂取できるかわかったと思います。
コストを抑えられる
プロテインは1杯(25g)で20~30円程度。
タンパク質は鳥のささみや牛肉と変わりませんでしたが、価格は最も安いです。
コストを抑えられるのが、2つ目のメリットでしょう。
食事にプラスでプロテインを飲むだけで、コストを抑えつつ、タンパク質を十分摂取できます。
ぜひ積極的にプロテインを取り入れたいですね。
さまざまな味があるため飽きない
鶏のささみや胸肉はずっと食べていたら飽きる場合もあるでしょう。
さまざまなバリエーションがあれば良いですが、それが食事の難しいところ。
それに対し、プロテインは味が豊富です。
プロテインを出しているメーカーもたくさんあるため、なかなか飽きにくいでしょう。
チョコ味やいちご味、ミルク味、バナナ味など本当にさまざま。
少量で揃えて、毎回飲む味を変えるもの可能ですね。
プロテインが体に吸収されるメカニズム
プロテインを飲んでも、タンパク質がそのまま吸収されるわけではありません。
プロテインは飲んだ後、タンパク質同士の結合を切り、最小単位のアミノ酸に分解後、吸収されます。
吸収されるまでにかかる時間はプロテインによります。
詳しくは後述しますが、最も一般的なホエイプロテインは1時間半程度です。
肉や魚は体に吸収されるまで、3時間程度かかりますので、吸収時間が早いのが特徴でしょう。
また、より吸収時間の長いプロテインもありますので、上手に使い分けると良いですね。
プロテインって1日にどのくらい飲めばいいの?
プロテインはとにかくたくさん飲めばいいわけではありません。
プロテインはあくまで栄養補助食品なので、不足分だけを飲むようにしましょう。
いくら体にいいとは言え、過度な摂取は体に毒です。
過度に摂取すると体内でアンモニアが異常発生し、腎臓や肝臓に負担がかかります。
そのため、ぜひ不足分だけを摂取すると心がけてください。
では、1日にどれくらいのタンパク質が必要なのか?
タンパク質の目安量は、その人の運動量や体重などによって変わります。
下のサイトで簡単にタンパク質の摂取量が算出できますので、知らない方はぜひ覗いてみましょう。
プロテインを飲むと太るのか?
プロテインを飲むと太るのか、疑問を持つ人は多いでしょう。
結論としては、太ります。
しかし、これはプロテインだけの話ではありません。
1日に消費するカロリーより、食事からの摂取カロリーが多ければ太ります。
つまり、普段の食事量によっては十分太る可能性がありますね。
プロテインは1杯約100kcalと、小盛りのご飯が約230kcalなので、他の食事よりはるかにカロリーは低め。
しかし、食事量が多いと、プロテインの100kcal分で体重が増えてしまう場合もあるのです。
結論としてはプロテイン単体に太る作用はないです。
ただ、そのほかの食事量によって、カロリーオーバーし、太る可能性はありますので気をつけましょう。
プロテインごとの成分や吸収時間などの特徴を紹介
プロテインはただの栄養補助食品。
しかし、プロテインによって成分や特徴は変わります。
ただのタンパク質と一括りにするのではなく、特徴ごとに飲み分けられたら理想です。
次にプロテインにはどのような種類があるのかを説明していきます。
まず、プロテインは動物性プロテインと、植物性プロテインの2つに区別可能です。
動物性プロテインとは動物から作られるプロテインを指します。
ホエイプロテインやカゼインプロテインがありますが、成分や製法の違いによって区別が可能です。
植物性プロテインは植物由来のプロテインで、大豆を原料としたソイプロテインがあります。
ではそれぞれについて詳しく説明します。
プロテインは次のように区別が可能
- 動物性プロテイン
- ホエイプロテイン
- WPC製法
- WPI製法
- WPH製法
- カゼインプロテイン
- ホエイプロテイン
- 植物性プロテイン
- ソイプロテイン
ホエイプロテインとは
ホエイプロテインとカゼインプロテインは牛乳が原材料。
牛乳にはホエイプロテインが20%、カゼインプロテインが80%含まれており、それぞれを分離して作ります。
ホエイプロテインは水溶性で、1時間から1時間半程度とすぐに吸収されるのが特徴。
最も早く吸収されるので、トレーニング後や起床後など、早く体にタンパク質を取り入れたい場合におすすめ。
また、ホエイプロテインは製法によってさらに分けられるため紹介します。
WPC製法
一般的なホエイプロテインは、Whey Protein Concentrate(濃縮乳清タンパク質)です。
原料となる乳清をフィルターで膜処理して作られるため、乳糖が残るのが特徴。
乳糖は、人によってはお腹をくだす原因にもなります。
日本人には牛乳を飲むとお腹を下す人が多いです。
実は乳糖はお腹を下す原因でもあり、乳糖を消化吸収できない症状を乳糖不耐症と言います。
よって、人によってはWPC製法で作られたホエイプロテインでお腹を下してしまうのです。
乳糖に含まれるビタミンやミネラルを摂取できるほか、最も安価なのも特徴。
よって、乳糖不耐症でない方はWPC製法のプロテインでいいでしょう。
また、タンパク質含有量は80%程度で、吸収まで1~1.5時間かかります。
WPI製法
乳糖不耐症の方でも飲めるように乳糖を取り除いたホエイプロテインがWhey Protein Isolate(分離乳清タンパク質)です。
WPI製法では、WPC製法で取り除かれたタンパク質をさらにイオン交換して作ります。
よって、タンパク質含有量が90%と、ほとんどがタンパク質です。
また、吸収速度も1時間以内と、WPC製法よりも早いのが特徴。
しかし、WPC製法で取り除いたものを更に処理するため、値段は高めです。
お腹を下してしまう方は、ぜひともWPI製法のホエイプロテインを選択しましょう。
WPH製法
Whey Protein Hydrolysate(加水分解乳清タンパク質)です。
微生物に含まれる酵素を利用して、WPCをペプチド状態に分離したプロテイン。
何を言っているかわかりませんね。
簡単に特徴を説明すると、タンパク質含有量が95%と高品質である分、値段も高いです。
ただほとんどの人はWPC製法かWPI製法のプロテインを飲みます。
「いろいろな製法があるんだなあ」程度の認識で大丈夫です!
カゼインプロテインとは
牛乳に含まれれるプロテインのうち、80%がカゼインプロテインでしたね。
カゼインプロテインの最大の特徴は不溶性で固まりやすい点。
体への吸収も時間がかかるため、7~8時間かけてゆっくり吸収されます。
筋トレ後や起床後のプロテインとしてはおすすめできないでしょう。
ただ、腹持ちの良さからダイエットを行っている人、また食感や就寝前などにおすすめです。
カゼインプロテインにも乳糖が含まれますので、牛乳でお腹を下しやすい人は注意しましょう。
ソイプロテインとは
ソイプロテインの原料は大豆です。
大豆のタンパク質を抽出して粉状にしたプロテインです。
ソイプロテインは吸収時間が5~6時間と遅いのが特徴。
飲み方はカゼインプロテインと同様で、ダイエット時や食感、就寝前がおすすめですね。
また、大豆には体にいい成分がたくさん含まれます。
イソフラボンは皮膚や骨を強化し、血流を改善するはたらきがあります。
また、ビタミン・ミネラルも豊富です。
さらにカゼインプロテインより安価で、お腹を下しません。
健康志向の方や、吸収速度の遅いプロテインが飲みたい方は、ソイプロテインがおすすめです。
以下、それぞれの特徴をまとめています。
プロテイン | タンパク質 | 値段 | 腹を下す | ダイエット | 飲むタイミング | プラスの効果 |
ホエイプロテイン(WPC) | 80% | 低 | 下す | 良 | 起床後、筋トレ後、食間 | ビタミン・ミネラル |
ホエイプロテイン(WPI) | 90% | やや高 | 下さない | 良 | 起床後、筋トレ後、食間 | |
カゼインプロテイン | 85% | やや高 | 下す | 優 | 食間、空腹時、就寝時 | |
ソイプロテイン | 80% | 低 | 下さない | 優 | 食間、空腹時、就寝時 | イソフラボン ビタミン・ミネラル |
プロテインを選ぶ際のポイントを解説
では実際にプロテインを飲みたいと思った場合、何に気をつけるべきか。
プロテインを選ぶ際の基準は人によって異なるでしょう。
よって、プロテインの選び方をポイントに分けて解説します!
ポイント1:値段で選ぶ
シンプルに安く揃えたいと思う人も多いでしょう。
しかし、安くても美味しいのか?と気になりますね。
実は一昔前と違い、最近のプロテインはクオリティが高いです。
飲んでみて「こんなに美味しいの?」と驚くかもしれません。
ここでは安いけど味も妥協したくない人向けにおすすめプロテインを紹介します。
WINZONE
WINZONEは京都にある製薬会社が製造する国産のプロテイン。
1kgあたりの価格は圧倒的に安いです。
WINZONEはかなりおすすめ。
さっぱりして飲みやすいのが特徴です。
安くて美味しいプロテインが飲みたいといったら、WINZONE一択かもしれません。
また、現代の人が不足しやすい栄養素である、ビタミン・ミネラル。
WINZONEはタンパク質だけでなく、ビタミン・ミネラルも豊富。
ビタミン・ミネラルが不足すると体の調子が悪くなり、タンパク質の合成も行われません。
タンパク質だけでなく、ビタミン・ミネラルも摂れるのでおすすめです。
カロリーも低いため、ダイエット中の人でも飲めますよ。
マイプロテイン
次はマイプロテインを紹介します。
マイプロテインはイギリスに工場を持つ全世界で愛される海外ブランド。
1度にプロテインを多く買いたい方にとっては、非常におすすめです。
筆者も1番愛用するプロテインブランドです!
プロテイン1kgだけ買う場合は、そこまで安くないでしょう。
しかしプロテインを何kgも買ったり、プロテイン以外のサプリも買いたい場合、とてつもなく割引されるのです。
よって、プロテインを継続的に飲みたい方や、それ以外のEAAやクレアチンにも興味がある方はぜひおすすめです。
マイプロテインについてはここでは伝えきれないため、下の記事で詳しく紹介します。
筆者のマイプロテイン愛も感じられると思いますので、ぜひ覗いてみてください(笑)
ポイント2:お腹を下さないかで選ぶ
せっかく飲みたいと思っても、お腹を下してしまっては飲む気もなくなります。
そこで、乳糖不耐症の方は、お腹に優しいプロテインを選ぶと良いでしょう。
ファインラボ(ホエイプロテインアイソレート)
牛乳でお腹を壊しやすい体質の方は、WPI製法のプロテインを選択しましょう。
お腹を下す原因の乳糖が取り除かれており、またタンパク質含有量も高いのが特徴。
無着色、無香料で人工甘味料も含まれておらず、健康にも良いですね。
NICHIGA(ソイプロテイン)
ソイプロテインは大豆由来のプロテイン。
吸収が比較的ゆっくりなのが特徴で、特に女性に必要な栄養素が豊富なのも嬉しいです。
NICHIGAのソイプロテインで驚くことは安さでしょう。
ソイプロテインの中では群を抜いた安さを誇ります。
高タンパクかつ低脂質、また筋肉の合成などに役立つBCAAが豊富なのも嬉しいです。
遺伝子組み換えではない大豆を使用していますので、安心して飲めますね。
ポイント3:さまざまな味を飲みたい
「プロテインって本当に美味しいの?」と少し抵抗のある方もいるでしょう。
せっかく買うならば、美味しいプロテインを飲みたいですよね。
しかし、失敗しない方法もあります。
それはさまざまな味があるお試しセットを買う方法。
ぜひ美味しい味や美味しいブランドを見つけてください!
ザバス
ザバスは多くの人が知っていると思います。
明治が展開するプロテインブランドです。
とりあえず有名どころだと失敗もしにくいでしょう。
ザバスにはお試しセットがあるため、お気軽にプロテインをお飲みいただけますね。
飲んでみたら意外と美味しかった、と感じればザバスを買うのもよし。
いろいろなプロテインを試して、さらに好きな味を探すのもよしでしょう。
ポイント4:カロリーも同時に摂取したい場合
筋肉をつけるにはタンパク質だけでなく、カロリーも重要です。
よって、プロテインを飲みつつカロリーを摂取できたらより嬉しいです。
カロリーについては下の記事で詳しくまとめていますよ。
Kentaiウェイトゲイン(ウェイトゲインプロテイン)
筋肉も欲しいし、体重も増やしたいと思う方はウェイトゲインプロテインがおすすめ!
ウェイトゲインプロテインは、体重を増やすために欠かせない炭水化物やビタミン・ミネラルなども多く含むプロテイン。
いくらタンパク質だけを摂取しても、筋肉はつきません。
小食であまりご飯が食べられない方、とにかく体重をつけたい方には非常におすすめです。
自分に合ったプロテインを正しく飲もう!
いかがでしたか?
プロテインの基本的な知識から、選び方まで幅広く解説しました。
プロテインについて詳しくなり、重要性を理解できていれば嬉しいです。
ぜひ自分に合ったプロテインを飲んで、理想的な体を目指してくださいね。
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